関連カテゴリ: サッカー, ブラインドサッカー, ブラインドスポーツ, 国内大会, 夏季競技, 新着, 東京 — 公開: 2024年3月10日 at 11:15 AM — 更新: 2024年3月26日 at 1:35 PM

free bird mejirodai LIGA.iについで日本選手権も制覇!

知り・知らせるポイントを100文字で

第21回アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー日本選手権が3月9日、町田市立総合体育館で開催され、free bird mejirodaiが前回王者のパペレシアル品川を3-1で破り、2大会ぶり2度目の優勝を果たした。

優勝したfree bird mejirodaiのメンバー 提供:鰐部春雄/日本ブラインドサッカー協会

 過去最大の24チームが参加した第21回 ブラサカ日本選手権のFINALが3月9日、 町田市立総合体育館(東京都町田市)にて開催された。予選ラウンド(八王子会場名古屋会場)、準決勝ラウンド(浜松会場)を勝ち抜いた4チームが3位決定戦と決勝戦を戦った。3位決定戦では埼玉T.WingsがAvanzareつくばを5-0と完勝で3位に、決勝戦ではfree bird mejirodaiがパペレシアル品川を3-1で破り第19回(2022年)以来の優勝を果たした。最優秀GKには泉健也(free bird mejirodai)が、得点王には鳥居健人(free bird mejirodai)が、MVPには北郷宗大(free bird mejirodai)が準決勝ラウンド以降の成績に基づき選出された。

3位決定戦 埼玉T.Wings 5-0 Avanzareつくば

シュートを放つ菊島宙(背番号9)提供:鰐部春雄/日本ブラインドサッカー協会

 第18回(2019年)準々決勝以来の対戦となった両チーム。埼玉は第18回大会以来、つくばは第16回(2017年)以来のFINAL登場となった。試合は、埼玉の菊島宙がハットトリック、加藤健人が2得点。守っても、ピヴォとして相手コートに張るつくばのアブディン・モハメドを、加藤や他の選手がしっかりマンツーマンでカバーして仕事をさせずに勝ちきった。埼玉の菊島充監督は「やりたいことはできなかった」と厳しいコメントを発していたが、加藤からゴール前に走り込む山中優汰へのダイレクトパスなど色々なトライが見られた。チームの来季のさらなる活躍を期待したい。

取り囲まれるアブディン・モハメド(中央 背番号9)筆者撮影

決勝戦 free bird mejirodai 3-1 パペレシアル品川

川村怜(左)からボールを奪う北郷宗大(右)提供:鰐部春雄/日本ブラインドサッカー協会

 日本代表強化指定選手を多く擁する両チーム、ここ2年間での公式戦はmejirodai が2勝1敗。PKで勝った試合が1試合、1-0の試合が1試合と非常に拮抗している。試合後、山本夏幹監督が「これこそが(全員でせめて全員で守る)トータルフットボールだ」と語った通り、今大会初失点があったものの3人が得点を決めて勝利した。

シュートを放つ鳥居健人 筆者撮影

 第1ピリオド開始早々から園部優月が積極的に相手ゴールに迫る。6分に鳥居健人が自らドリブルで持ち込み、ゴール正面からゴール右隅にシュートし先制した。鳥居は「左で振り抜けるタイミングだったのでともかく打った」と振り返る。その直後、品川の川村怜がドリブルで4人を抜いてゴールにも迫るも「体育館で思った以上にボールがのびた(川村談)」ため、強いシュートを打ち切れない。結局、mejirodaiは品川のシュートを3本に抑えて第1ピリオドを終えた。

ドリブルでかわす川村(中央、背番号5) 提供:鰐部春雄/日本ブラインドサッカー協会

 第2ピリオド開始早々、キックオフのボールを受けた品川の森田翼がそのままカットインして、一瞬のうちにゴール右隅にシュートを決め試合を振り出しに戻す。その3分後、今度はmejirodaiの園部が左コーナーキックからドリブルで持ち込み、ゴール右隅にシュートを決め、再びmejirodaiがリードを奪う。山本監督に「あなたのパフォーマンスで勝つか負けるか決まる」と託された園部が見事に期待に答えた瞬間だった。更に川村に連続したプレッシングをかけた北郷宗大がボールを奪うとそのままシュート、3-1として品川を突き放す。品川はなかなか決定的なシュートが枠内に飛ばず、そのままタイムアップとなった。

ゴールを決めて歓喜する園部 筆者撮影

 現在、日本代表強化指定選手だけでチームを組むことができるmejirodai。この試合は丹羽海斗と永盛楓人が参加できなかったが、女子日本代表強化指定の若杉遥と、この大会を通じて成長した北郷がその穴を埋める。まさに誰がでても同じことができるトータルフットボールを体現した試合だった。

佐々木ロベルト泉(左、背番号7)を抑える若杉(中央、背番号14) 筆者撮影

町田で2回目の決勝戦は?

 町田市立総合体育館でのFINALは去年に続いて2度目だった。ただ、観客数は去年の908名に対して、741名と数字としてはちょっと寂しい結果となった。名物の透明フェンスシートも空席のままだった。

選手を間近で体感できるフェンスシートも空席 筆者撮影

 一方で、パペレシアル品川が、品川CCに合流したこともあり、品川CC横浜(神奈川県社会人1部)のサポーターも駆けつけ、太鼓を使った応援や、選手の名前を呼んで試合を盛り上げた。「音」が非常に大切な要素となるブラインドサッカーであるが、絶妙のタイミングで応援をいれ、またmejirodaiの選手のナイスプレーにも声援をかけるなど今までにない雰囲気を醸成していた。こういった取り組みが広がっていくことも観客を呼び込む一助になるのではと感じた。

選手にコールをかける品川のサポーター 筆者撮影

パリに向けて

 3月24日に予定されている東日本リーグ2023で23年度の国内公式戦は終わり、パリパラリンピックに向けての活動一色となる。24年度の大会スケジュールはパリパラリンピック以降となり、現時点で発表はない。この期間をうまく活用して、代表の強化だけではなく、クラブの底上げも期待したい。
 日本代表は、3月26日からタイで開催される「ブラインドサッカートーナメント in タイ」ともう一つ国際試合を戦う予定だ。協会によると更にもう一つ遠征または、招待試合を組みたいが今後のスポンサー次第とのことだった。厳しい財政事情の中、初の自力参加でメダルを目指す日本代表。もし、去年の世界選手権の時のようなクラウドファンドがあれば、ぜひ、後押ししていこう。

最終結果
優勝:free bird mejirodai
2位:パペレシアル品川
3位:埼玉T.Wings

(校正・中村和彦、佐々木延江、そうとめよしえ)

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