11月21日、ゴルフ競技で初めて実施された男女混合チーム戦が行われた。頂点に立ったのは、この日ただ一組、規定打数を下回るスコア(アンダーパー)を記録したカナダのRussell BOWIE&Erica Dawn RIVARDチーム。

今回のチーム戦には11カ国から17組が参加。各国2組まで参加が可能。フォーサムストロークという交互に2人がボールを打つユニークな形式で実施された。優勝したのは2組目でスタートしたカナダのRussell BOWIE&Erica Dawn RIVARD。BOWIEは個人・男子競技で前回大会銀メダル、本大会5位。RIVARDは個人・女子競技で銅メダルを獲得している。チーム戦のスコアは打数が70、2アンダー。唯一アンダーパーを記録し、期待に答え、金メダルを獲得した。
銀メダルは72、イーブンパーでフィニッシュしたドイツのAllen JOHN&Vanessa GIRKE。銅メダルはドイツのNico GULDAN&Stefanie MAYERとアメリカのJames McGowin MILLER&Ashlyn Grace JOHNSONが共にトータル73(+1)で並びプレーオフに。その結果、GULDAN&MAYER(GER)が銅メダルを獲得し、MILLER&JOHNSON(USA)は4位に終わった。
なお、日本勢は前島博之(県立鳥取聾学校)&辻結名(日本大学)が80(+8)で8位入賞、淵暢之(姫路市役所)&中島梨栄(APRESIA Systems)は81(+9)で9位タイだった。
金メダルを獲得したRussell BOWIE(CAN):「一人のカナダ人として、 まず、(デフリンピックのような)“デフアスリートのための大会”が実際に存在している、ということをたくさんの人に知ってほしいです。
もし将来、出場できるチャンスがあれば、それは本当に素晴らしいと思いますし、たとえ選手として出場しなくても、この大会は“見て楽しむ”という形で誰でも参加することができます。
デフリンピックは、きこえない・きこえづらい障害をもつ私たちのためのイベントで、デフコミュニティのための大会です。
そこに参加できること自体、すごく意味があるし、誇りに感じます。
本当に特別な大会だと思います。」
デフリンピック・ゴルフの取材を通して、「文化モデル」という視点がいかに重要かを知った。違いを理解し、新しい調和を生み出すこの概念こそが、真の共生社会の実現へ向かう力強い一歩を象徴する言葉だと感じられた。
公式リザルト:対戦の組み合わせと競技結果 – ゴルフ|東京2025デフリンピック | TOKYO 2025 DEAFLYMPICS
2025デフリンピック東京・ゴルフ競技規定Tokyo 2025 – Technical Regulations: Golf | ICSD














(編集校正・田中綾子、佐々木延江)






