11月25日、Jヴィレッジスタジアムで男子サッカー決勝が行われた。
2年前の世界大会で準優勝した日本代表は、デフリンピックでは初の決勝進出。準決勝でフランスを下した強豪・トルコ代表に挑んだ。
試合は開始4分、トルコのOZEN Mert Aliに先制を許す展開となったが、日本は直後の7分、林滉大(14番)が同点ゴールを決め、試合を振り出しに戻した。逆転を狙う日本だったが、16分には主力の岡田侑也(10番)が蓄積したダメージにより、森重英威豪(20番)との予定外の交代を余儀なくされる。続く18分にはERGIN Ahmetni(8番)に勝ち越し点を奪われ、前半を1–2で折り返した。
後半、日本代表はなんとしても追いつこうと攻勢を強める。73分には名村昌矩(2番)、古島啓太(11番)に代えて岡井舜(9番)、中尾悠人(16番)を投入してパワープレーに転じ、84分には森重に代わって瀧澤諒斗(13番)を送り込み、攻撃の圧力を高めた。しかしトルコの堅守を崩し切れず、1–2のまま試合終了。
日本代表は、世界一にあと一歩届かなかった。

























齋藤登代表監督のコメント
「率直に言えば、ただただ悔しい、の一言に尽きる。内容的にまったく歯が立たないのであれば、相手の強さを称えるしかないのですが、今日は互いに競り合い、こちらにも勝機があった。選手たちとともに目標に掲げてきた金メダルを取りたかったし、それを実現できなかったことが本当に悔しい。
(決勝を迎えるにあたり)この舞台に立てることの幸せを胸に刻み、90分間を思いきり楽しもうと伝えて送り出しました。最後に笑うのは、サッカーを楽しんだ者だと。今日もその思いは変わりませんでした」
松元卓巳キャプテンのコメント
「率直に、何が足りなかったのかと自分に問い続けています。3年前の世界大会で準優勝を経験し、そこから自分がどれだけ成長できるか、どんな技術をこの大会で発揮できるか、考え続けて取り組んできました。多くの失敗を繰り返しながら準備をしてきましたが、それでも世界一になるために必要なものがまだあったのだと思います。ただ、自分がいま出し切った姿だけは、誰にも負けていないという誇りがあります。
(今後について)世界一になることを目標に掲げ、毎日苦しい思いをしながらここまでやってきました。応援してくださったサポーターの皆さんの存在は、何よりの支えでした。本当にたくさんの協力をいただき、この場を借りて感謝を申し上げます。一緒に戦ってくださり、ありがとうございました。
サッカーは先が読めない競技です。日本のデフサッカーの歴史や未来がどう歩んでいくのか、自分自身もまだ分からない部分がありますが、またこの仲間たちと、一緒に戦える日が来ることを心から願っています」
順位
優勝 トルコ
準優勝 日本
3位 フランス
4位 アメリカ
5位 ウクライナ
6位 イギリス
7位 イタリア
8位 ブラジル
(校正・佐々木延江)






