関連カテゴリ: Tokyo 2020, コラム, バドミントン, 取材者の視点, 雑感 — 公開: 2018年9月30日 at 11:06 PM — 更新: 2019年8月7日 at 12:49 PM

会場で見つけたJapanese hospitality ~ヒューリック・ダイハツ JAPAN パラバドミントン国際大会 2018~

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茶道コーナー、目の前でお茶を点(た)ててくれる
茶道コーナー、目の前でお茶を点(た)ててくれる

金屏風に赤い毛氈(もうせん)、その前にしつらえられたお茶席で、美しい着物姿の女性たちが運んでくれた抹茶と和菓子をいただく。

連日熱戦が繰り広げられた「ヒューリック・ダイハツ JAPAN パラバドミントン国際大会 2018」だが、会場となった東京都町田市立総合体育館のロビーの一角では、こんな光景が広がっていた。

これは、今大会を共催した町田市が(一財)町田市文化・国際交流財団、(一社)町田市文化協会に依頼して実現した日本文化紹介コーナー。無料で抹茶を飲めるだけでなく、お茶を点てる体験ができるブース、生け花の展示と生け花体験、浴衣の着付けをしてくれる着物体験、書道体験、と4つのブースがあった。

日本文化の一端を伝える生け花
日本文化の一端を伝える生け花

「試合で外国に行っても、選手や関係者はホテルと試合会場の往復で終わってしまいがち。観光する暇もなく、その国の文化を知らないまま帰ってしまいます。それで、少しでも日本の文化にふれて楽しんでほしい、思い出として持ち帰っていただけたら、と企画しました」
と、町田市職員で今大会の担当者である竹村真宜(まさき)さん。

そのねらい通り、大会3日目の9月28日から最終日の30日まで設置されたこのコーナーには大勢の人が訪れ、抹茶を味わったり、書道や生け花などを体験したりした。
英語表記や車椅子ユーザーも利用できるような配慮もあり、「楽しかった!」「また体験したい」「お茶席の雰囲気がよかった」などと好評だったという。
外国の人たちだけでなく、生け花に挑戦した子どもたちや、浴衣を着つけてもらった若い女性たちなど日本人も楽しんでいた。

かく言う私も、丸い薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)を満月に見立て、北方からその年初めて渡ってくる雁を黒ゴマで表現した「初雁」という名前のお菓子とお抹茶をいただき、日本人の季節感と美意識に改めて感じ入った。

外国人にも好まれる抹茶と、初秋の和菓子「初雁」
外国人にも好まれる抹茶と、初秋の和菓子「初雁」

昨年、ヒューリック・ダイハツ JAPAN パラバドミントン国際大会が初めて行われた時に華道と茶道のブースを設け、好評につき2回目の今年は書道と着付けも増やし、体験もできるようにしたという日本文化紹介コーナー。
日本流の「おもてなし」が、選手や観客のリフレッシュに一役買ったことだろう。

(校正・佐々木延江)

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