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2022年9月23日（金）、「LIGA.i ブラインドサッカートップリーグ 2022」第3節がフクシ・エンタープライズ墨田フィールド（東京都墨田区）で開催された。LIGA.iは、競技力（競技力の高さ）と組織力（組織運営力や競技普及活動への注力度合いなど）という参加条件をクリアした4チーム（パペレシアル品川、埼玉T.Wings、free bird mejirodai、buen cambio yokohama）が参加し、全3節の総当たり戦で順位を競う今年から新設されたトップリーグであり、第1節浜松市、第2節品川区、第3節墨田区において試合が開催された。
第1試合は第2節までに勝ち点6暫定1位の埼玉T.Wingsがbuen cambio yokohamaと対戦し、菊島宙と加藤健人の得点により埼玉T.Wingsが2−0で勝利した。
第2試合は第2節までで勝ち点3で並んでいたfree bird mejirodaiとパペレシアル品川が激突し、お互い譲らず0−0で終了、順位決定のためのPK戦（3人制）を制したfree bird mejirodaiが2位となった。
この結果、埼玉T.Wingsが初優勝、LIGA.iの初代王者となった。
第1試合：埼玉T.Wings 2−0 buen cambio yokohama
埼玉T.Wings開始15秒で1点取る菊島充監督の秘策（加藤がキックオフでループパスをあげ相手ディフェンスの背後に落ちたボールに菊島宙が走り込みゴール）から試合は始まった。しかし秘策はかなわず得点にはならなかった。
前半3分菊島（9番）のシュートがキーパーの左上をぶち抜いた。加藤（10番）の自陣からのロングフィードを菊島が受けbuen cambio yokohama齊藤悠希（7番）に取られるも、菊島がボールを奪い返し、キーパーと一騎討ちでの強烈なシュート。
「フリーで打ったのは覚えているんですけど、その前は覚えていなくて。早い段階で取れて良かった」という菊島に対し、齊藤は「僕がカットして足裏で押さえられたが、足元すくわれてキーパーが1対1になってしまった、後のリカバリもできなかった」と悔しさを滲ませた。
後半7分、加藤が2点目を奪う。加藤は、菊島へのパスを警戒する横浜ディフェンスの裏をかき、ゴールまでの道筋をイメージすると、ドリブルで中央に切れ込みディフェンス２人をかわしゴールを決めた。
「菊島がいる中でパスも、ドリブルもある。多分相手も自分がニアから行った時にパスかなと思ったようで、なんか来なかった。あっ行けるかなと瞬間的に思ったのでドリブルしてシュートした」とコメントする加藤に対し、齊藤は「菊島にちょっとマーク行き過ぎて加藤に点数取られたりとか、僕たちの意識しているのが強過ぎたせいで逆に取られた」マークができていなかったこと認めている。
buen cambio yokohamaは、事前練習時にフィールドプレーヤー4人がダイヤモンド型のディフェンスを組み、監督がゴーグルをつけずに仮想菊島選手役で入り試合中の動きを綿密に確認していた。菊島が「試合後半はもう近くで打ってもキーパーの真正面とかに飛んで対策とかされた」と語ったように、菊島対策の効果があったことが分かる。
試合はこのまま埼玉T.Wingsが2−0とリードしたまま終了し、3節全て勝利して記念すべきLIGA.iの初代王者となった。
初代王者になったことについてのコメント。
菊島「やっぱり初代で優勝できたこと本当に嬉しいなって思います」
加藤「本当に嬉しいですね。今後ブラインドサッカー協会がLIGA.iを続けていくと思うが、何年何十年続く中で初代王者は今回だけなので、T.Wingsが取れたっていうのは良かったと思ってます」
菊島監督「今も表彰式をしたようにすごい気持ちいいんですよね。日本選手権2019年で優勝して以来だったので。久々といえば久々なんですけど、その間にコロナがあって環境があまり良くなくなって、みんなの動きが良くなくなっていう悪循環の方にいったんですけど、今年は本当に練習ができるようになったので、そのおかげで、このような優勝という形につながって嬉しいです」
第2試合：free bird mejirodai 0−0 パペレシアル品川（PK戦（3人制）2-0）
第2試合では、free bird mejirodaiからは丹羽海斗（2番）、園部優月（7番）、鳥居健人（11番）、泉健也（GK）、パペレシアル品川からは川村怜（5番）、佐々木ロベルト泉（7番）と2チーム合わせて6名の男子日本代表が出場した。
「チーム戦略で自分がフォワードで一番上、一番攻撃的なポジションをやることになっていたので、そのポジションをやる以上は積極的にシュートを打たなくてはいけないと試合前から思っていた」という鳥居。チームでしている普段のポジション中盤ではないフォワードからシュートを多く放っていた。
有観客の試合で「しっかりハードワークしてゴールを決めたかった」という川村は代表の時と同様チームの司令塔となって前線の若手にパスを送ったり、同じ日本代表のfree bird mejirodaiの選手へのディフェンスなどをこなしていた。
後半は鳥居だけでなく丹羽・園部も前線でシュートを打つなど、全員攻撃・全員守備を実践していたfree bird mejirodaiに対し、パペレシアル品川も譲らず、試合はスコアレスドローで終了した。順位決定のためのPK戦（3人制）を2−0で制したfree bird mejirodaiが2位となった。
PKを決めた園部は、LIGA.iスポンサーのTANAKAホールディングス株式会社から、最もチームのためにコツコツと努力、健闘した選手に贈られる特別な賞TANAKA Great Effort Awardを贈られた。
Player of the Match
「LIGA.i ブラインドサッカートップリーグ2022」最終順位
優勝：埼玉T.Wings
2位：free bird mejirodai
3位：パペレシアル品川
4位：buen cambio yokohama
試合後インタビュー編
Page2：LIGA.iで優勝した埼玉T.Wingsと対戦したbuen cambio yokohama
Page3：LIGA.iとフランスグランプリの経験を活かしてアジア選手権へ日本代表の抱負
（※この記事は9月27日に記述の一部を書き換えた部分があります）
